今から1000年前。恋に落ち、ずっと慕っていった貴方がおりました。
私を害から守り、淡い橙色の燭台が照らす和室で愛を囁いて下さり
「いつまでも君の傍に居るから」とその腕で優しく抱きしめて下さった、愛おしい、愛おしい貴方がおりました。
しかし現世のように物が豊富に溢れた時代ではなかったので
貴方は私の前で若くして旅立ってしまわれました。長い、長い時の眠りへと。
優しい寝顔が思い出される度に儚さ、悲しさ、絶望が私を激しく責め苛みました。
心に負った、拭っても拭っても拭い切れない深い傷。
叶えられるのであれば今すぐ後を追いたい。傍に居たい。
けれどきっと貴方はそんな事まで望んでいない、とお怒りになるでしょう。涙を流して嘆き悲しまれるでしょう。
だから私は誓いました。貴方以外の男性は誰も愛さないで生きる、と。
この命がたとえ尽き果てても待ち続けました。いつまでも待ち続けました。
もう一度、貴方と出会うために。
そして1000年の時が流れて。再びこの世に生を与えられ帰って来て下さった。
愛すべき、貴方が ――――
「ややこ」
花畑に佇む私を呼んで下さる愛おしい
様のお声。返事の代わりににっこり微笑んで見せるのが
様にしか見せない私なりの昔からの習慣でした。首をこちらに向けた途端にほんのりと良い香り。
ひとつひとつの花が綺麗に飾られた花冠が頭の上にふんわりと乗せられました。
不意を突かれた私はきっと間の抜けた顔をしていたでしょう。似合っているよ、と優しく微笑んで下さる貴方――
様。
「プレゼントだよ。」
小さく、「まぁ…。」と呟いて意外さに驚きました。
様って男性の方なのに、女性のようにお手先が器用なのですね。と
くすりと笑って見せました。「まさか、」と
様は苦笑されました。
「隣近所の子供たちが手伝ってくれたんだよ。ややこの喜ぶ顔が見たくて、一生懸命努力したんだ。」
「ふふ、嬉しい…。けど、なぜ私の為に…?」
「今日、ややこの誕生日だから」
そう。私の誕生日は
様にしか知らない。
様の誕生日は私にしか知らない。
他の方からのお祝いはいらないし、教えてもいない。それで良いのです。
愛する貴方だからこそ、私がこの世に再び生を与えられた日をお祝いして欲しい。
それだけでこの上ない幸せなのです。
それに私にはプレゼントは既にあるし、決められているのです。1000年前から。ずっと。
「それは一体?」と少し決まりが悪いような表情で見つめている
様に微笑んでこう答えました。
「
様の存在こそが、私の最高のお誕生日プレゼントですから。」
頬に接吻を贈りたくなるほど顔を少し赤くして照れていらっしゃる
様がとても恋しく思えて。
「ややこは時々不思議な事を言うね。」とそんな私を優しく笑って許して下さりました。
「私も少し不思議な事を言っていいかな。」そうおっしゃるので私は大きな期待と興味を持ち
ぜひお聞きしたいです、と身を乗り出していました。
「君と出会ってから、よく夢を見るんだ。ややこと共に過ごしている、不思議と懐かしく感じる夢を。」
「ずっとずっと昔から君に会っていたそんな気がする。だからかもしれない。この恋心が何年経っても離れられないのは。」
私は何も言わずに静かに微笑みました。それは、私と
様が初めて出会ったあの日から
運命という赤い糸で結ばれていますのよ、と。その時、私はゆっくりと
様の両腕に包まれました。
「いつまでも傍に居るよ。ややこ、愛している。」
懐かしい。
涙が溢れ出るくらいに、とても懐かしい。
このぬくもり。囁いて下さるそのお言葉。
1000年前の懐かしいあの日が、長い眠りからこの地に再び目覚めたように。
優しくて暖かい懐かしさが、胸の内からゆっくりと溢れ出てきました。
貴方の居なかった世界。耐え切れず何度も死にたいと思っていた。けれどその分何度も立ち上がり
愛する貴方を信じて本当に良かった。
この世に再び帰って来てくださって私は最高に嬉しく思います。
ありがとう。
愛する
様。
「私も…永遠に、愛しております。」
たとえまた1000年の時が経っても。変わらずに。ずっとずっと。あのままで。
-end-
★結論。学園系とか現代風の方がまとめやすいし、考えやすいッッッ!!!!!( ゚∀゚)・∵. グハッ!!もうちょい精進しますorz
ややこさん可愛いよぉ、ややこさん(*´д`*)はぁはぁ決して自分
はロリコンとかそおいう意味ではありませんよ(断言)
15.1.6