例えて言うならば、私はガラス瓶という世界に閉じ込められた一輪の花。
決してしおれることはなく、輝きを放ち、凛として咲き誇れるのは
毎日欠かさず水を注いでくれる貴方のおかげなのかもしれない。
縛られた、恋。
本当の私は、きっと―――――
「いらっしゃい、
。」
暗闇の中で倒れていた私にそう呼びかける声にようやく目を覚ます。
冷たい床に伏していた頬に誰かの指先がそっと撫でられ、ぞくりと身震いした。
目の前に立っている人は一体誰なのか。真っ暗闇に包まれて、分からない。
と思ったとき、突然光が大きな音を立てて辺りが照らされた。眩しい光が
暗闇に慣れてしまった目に突き刺さるように痛い。
「ようこそ。僕と、そして君のいるべき場所へ」
背後の光がその人を照らした時、普通の人間では出来ないようなその不気味な笑みにぞっとした。
軍服を着た男。私を見下ろす二つのぎろりとした眼の下まつげが印象的。目があった途端、
その人は恐ろしい程綺麗に並べられた白い歯を覗かせ、口元をゆっくりと釣り上げるとにぃと怪しげに笑った。
まさか貴方が私を?と聞くと「そうだよ。」ときょひょひょっと笑みを零した。
…何だろう、この人は。凄く薄気味が悪い。
とにかくこんな見ず知らずの所、早く出たい。家に帰らせて。家族に会わせて。と必死に答えると
その人はいきなりずいっと顔を近づけた。
「そんな事は出来ないよ?君はここに居るべき運命にあるのだから」
何故…?訳がわからない、と混乱する私を宥めるように頬にそっと冷たい両手が添えられ背筋が震えた。
そしてこう言い始める。
「もうすぐこの世界は、終わりを迎える」
「……どういう……事………?」
「今まで何不自由なく平等に平和に暮らしてきたこの世界。やがて人間達は強者と弱者二つに分かれる。
強者だけがこの世を支配して生き、弱者は強者の奴隷となるか後退し虚しく消えて行く。僕みたいな
強者しか生き残れない世界になりつつあるのだよ。そう、正にこの世の終わりと同じようなもの」
この人はいきなり何をおかしなことを言い出すんだろう。そんな心の問いが通じたかのように
彼はまた不気味に笑って答えた。何故分かるのか。見透かされた気がして、恐怖を感じた。
そして、この人の口から出される言葉の意味も。
「そうだね、確かに頭のいかれた奴だと思うかもしれない。けどね?僕はと〜っても偉い人だから
この世界の未来のことまで分かっちゃうんだよ。自分でも恐ろしいぐらいにね。勿論嘘や冗談でも、
僕の作った作り話でもない。
いずれそうなる運命がやって来るのさ。どんなに足掻いてもね。
僕には既にお見通しさ。…それでも君は、そんな家族達と平凡に暮らしたいかい?」
「……………。」
妙に強いその口調から嘘や冗談を言っているようには思えなくなり、絶望という二文字が
重く、のしかかった。事実を知ってしまった以上、これから何を信じて生きていけばいいのか分からない。
そんな私をその人はしばらく見つめていたが、やがて再びきょひょひょ、と辺りを響かせた。
「君が―――
が、僕についてくるといい。」
「…え……?」
「強者の僕にただ従って行けば、君に何も危害は与えられない。欲しいものは何だって与える。
共に、この世界の今後をゆっくりと、楽しみながら見届けようではないか。」
「…なぜ、私を……?」
「君と僕が生まれる前から既に決められていた”運命”なのだから」
そして、自分は極卒だ、と名乗った彼にそっと手を引かれ、冷たい床から初めて立ち上がった。
「この世に初めて生を与えられた今日。君という運命の人に巡り会えた今日。
今宵は祝いの宴だ」
―――――そして今も変わらずに
貴方は水を注いで下さるように
私という花だけに愛を与えて下さる。
縛られた、何処へも逃げられない恋。
本当の私は
この恋を、望んでいたのかもしれない。
-end-
★う”ぅ〜〜〜〜〜〜〜む、難しいですね、こういうパターンの話わ”っっっ………(ーー;)ちゃんと通じるかしら…;;;
あれこれ悩んでいたらもう日付がぱっと変わって、、、、、14日余裕に過ぎちゃいました☆(←じゃねぇーーー!!!)
ぎゃーごっくん、謝るからそんな怪しげな目で見ないでーーーーーー;;;;;;
ごっくんの14からの人気度の高さはまじパなかったっす…;;;確かにあの強烈なインパクトは忘れられませんねっっっ
ごっくんが、未来の預言者の血を引いていたら面白いな、という事で…★
え?ごっくんと〜っても偉い人なんでしょ?10年後、100年後の地球の未来も分かるんでしょ?ねぇ(←うぜぇわ)
14.11.14